2014年7月12日土曜日

VTR1000F エンジン修理

 先日走行中にエンジンが停止し、その後かからなくなった車両が入庫しました。



走行中、急に止まったとのことだったので以前からVTRの弱点とネットで言われている

カムチェーンテンショナーを疑ったのですが外してみると。。。




下がフロントシリンダー、上がリアシリンダーのテンショナー



フロントシリンダー側のテンショナーが損傷し、縮んでいました。

更に分解すると内部のスプリングが折れていましたが、特にサビなどは出ていなかった

ので原因は金属疲労なのでしょうか?

ちなみにこれは初期モデルから部品が変わった後のパーツです。



これはと思いすぐにエンジン内部を点検すると排気側のバルブに異常があったので

シリンダーを外すと








カムチェーンが緩み、バルブのタイミングがずれてピストンとバルブが接触し写真のように

曲がっていました。。








新品のバルブと見比べると一目瞭然でかなり曲がってしまっています。







画像の白くなっている所が接触した箇所です。




今回、幸いなことにピストン本体とシリンダーヘッド側に大きな損傷がなかった為、

バルブとテンショナーの交換で直りました。



ですが現在、効果的な予防策や交換時期等の基準はありません。



エンジンのパーツなので壊れる前兆として異音が出る等で判断しますが、小さい音で

変化なので社外マフラーに交換されていたりすると、その場での診断は難しくなります。


この異音についてですが、エンジンが低回転でアクセルを開けた時に出やすいらしい

のです。

少しでも異変を感じたら、分解等の詳しい点検と予防で交換してしまう策しかなさそう

です。


もう古い車両の部類になっていますが、乗ると今のバイクには無い

良いバイクなので少し残念ですね。